厳島神社の祭神は市杵島姫命、田心姫命、湍津姫命の三姉妹で、
九州にある宗像大社の宗像三女神と同じ。
海の神である宗像三女神を内海の守護神として祀ったのだろうか。
今年の大河ドラマは戦国時代を生きた三姉妹の物語だ。
主人公は三女で、幼い頃に二度の落城を経験し、父母を失う。
離縁、死別を経て再々婚で徳川二代将軍秀忠に嫁ぎ、三代将軍家光を産む。
数奇な運命といえばそれまでだが、本人はどう考え局面を乗り越えたのか。
次々と押し寄せる運命の波に抗っていては、女性最高位にまで上り詰められなかっただろう。
波を受け流し、その都度新たな生き方を模索したのかもしれない。
厳島神社の廻廊は床板を固定せず可動させることで波を抑え、板と板の間を詰めずに敷き、
その隙間から波を逃がすという建物自体で波の力を吸収・分散させる構造になっていて、
本殿は高波の浸水から守られるのだそうだ。
本当の強さとは堅固なものでなく、受け流すしなやかさの中にあるのかもしれない。
NAWATA
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